病理検査
病理検査とは、病気を疑う部分から組織や細胞を採取し、標本にして顕微鏡で調べる検査です。
当院では組織学的検査(組織診)、細胞学的検査(細胞診)、術中迅速病理診断を実施しています。
【組織学的検査】
【 組織標本 】
手術で摘出された臓器や内視鏡で採取した組織などを調べる検査です。
臓器や組織を約3μmの厚さに切って染色し標本にします。
これらの標本は病理医と呼ばれる病理診断を専門に行う医師が診断します。
「がん」か「がん」でないか、病変がどれぐらい進行しているか、どんな治療が効くかなど今後の治療方針につながる大切な検査です。
【細胞学的検査】
【 細胞診標本 】
採取された細胞を観察して、細胞の良性・悪性の判定などを行う検査です。
組織診に比べ身体的負担が少ないことが特徴です。
喀痰や尿に含まれる細胞、病気を疑う部分から直接採取した細胞などをスライドガラスに塗って標本にします。
標本は臨床検査技師のなかでも専門の資格を持った細胞検査士が顕微鏡で観察し、最終的に病理医が診断します。
【術中迅速病理診断】
【 凍結切片作製装置 (Thermo Fisher Scientific クリオスタットHM520) 】
手術中に行われている組織検査です。
結果によって手術の方針が決まる大切な検査です。
切除された「がん」が完全に取り切れているか、リンパ節に転移がないかなどを確認します。
摘出された組織を急速凍結し、約5μmの厚さに出来上がった標本は病理医が診断します。